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週末1時間。子どもと参加した地域の清掃活動で見つけたもの

Tags: 地域活動, 子育て, ボランティア, 地域貢献, 体験談

週末1時間で見つけた、親子で楽しむ地域との関わり

子育てと仕事に追われる日々の中で、地域とのつながりを感じる機会は限られていると感じていました。回覧板や学校からのお知らせで地域の情報は入ってきますが、実際に地域活動に参加するほどの時間も気力もないというのが正直なところでした。しかし、漠然と「子どもと一緒に何か地域に貢献できることはないだろうか」「地域の方と少しでも関わりを持ちたい」という気持ちは持っていました。

そんな時、地域の掲示板で「親子で気軽に参加できる清掃活動」のポスターが目にとまりました。月に一度、週末の朝1時間だけ、地域の公園や駅周辺を清掃するというものです。「1時間なら、子どもの負担にもならないし、私たちも参加できるかもしれない」と思い、小学1年生の息子と参加してみることにしました。

短い時間でも得られた、かけがえのない体験

初めて参加した日の朝は少し肌寒かったのですが、集合場所にはすでに数名の親子連れや、地域の年配の方々が集まっていました。主催者の方からゴミ袋と軍手、火ばさみを受け取り、簡単な説明を受けた後、清掃活動が始まりました。

息子は火ばさみを使うのが初めてで、最初は戸惑っていましたが、他の参加者の方が優しく使い方を教えてくださり、すぐに楽しそうにゴミを拾い始めました。道端に落ちているたばこの吸い殻や空き缶、ペットボトルなどを「これ拾うんだよ!」「こんなところにこんなものがある!」と声を上げながら、一生懸命に取り組んでいました。

清掃中は、近くで活動している方と自然に挨拶を交わしたり、「お子さん、頑張ってるね」と声をかけていただいたりしました。特別な会話があるわけではありませんが、同じ地域に住む人々が、同じ目的に向かって体を動かしているという一体感のようなものを感じました。普段、公園で他の親御さんと話すことはあっても、世代を超えて地域の方々と関わる機会はなかなかないため、短い時間ながらも新鮮な経験でした。

息子も、単にゴミを拾うだけでなく、地域がきれいになっていく様子を自分の目で見て、地域の一員として何か良いことができたという達成感を感じたようでした。帰り道、「また来たいね」と言ってくれたことが、私にとって何よりの収穫でした。

「時間がなくてもできる」地域貢献の形

今回の清掃活動を通じて、地域との関わり方は何も大々的なボランティア活動だけではないことを改めて感じました。週末のたった1時間という短い時間でも、こうして地域に貢献することができ、さらには子どもと一緒に貴重な体験を共有することができたのです。

この活動に参加する前は、「地域活動=時間がかかるもの」というイメージがあり、一歩を踏み出せずにいました。しかし、探してみれば、このように短時間で気軽に参加できる活動も存在することを学びました。

この経験から、地域との関わりに対して少し前向きな気持ちになれた気がします。今はまだこの清掃活動への参加が精一杯かもしれませんが、無理のない範囲で、子どもと一緒に楽しみながら地域とのつながりを育んでいけたらと考えています。地域に目を向け、少しの時間でも参加できる活動を探してみることから、私たちにできることがあるのかもしれません。